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9月29日(土)30日(日) 東京・世田谷美術館 公演決定!

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2011年以降7年にわたって、東北をはじめ全国20箇所で上演され、しなやかに変容を続けてきたこの朗読劇を、東京・世田谷美術館のパフォーマンスシリーズ「トランス/エントランス」にて上演します。昨年2017年末の八戸公演、今年1月の南相馬公演のために新たに書きおろした脚本で、4年ぶりの東京、晩夏の公園、その一隅にある世田谷美術館から、新たに「銀河鉄道」を発車します。ぜひご乗車ください。
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/event/detail.php?id=ev00854

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あなたが宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を知っていようが知っていまいが、原作の『銀河鉄道の夜』を読んでいようが読んでいまいが、それは、どうでもいいのです。なぜならば、この朗読劇は、宮沢賢治のそれを「生まれ変わらせて」「そこに出現させる」ものだから。2011年12月に出発して、全国のほんとうに各地を回ってきた朗読劇だから、まるで空間を移動しつづけたように思えるけれども、それだけではないのです。
2011年12月に出発して、時には息もたえだえになりながら走りつづけて、もう2018年9月になるのですから、時間も移動してきたのです。むしろ7年間という時間を(空間ともども!)貯めてきたのです。宮沢賢治の描いた「銀河鉄道」には、その沿線にプリオシン海岸なるものがあって、その波打ち際に、レールを敷ければと願っています。鉄道線路を、その渚に、夜の美術館のために。銀河鉄道の夜の、美術館のために。〈入口〉に。

――古川日出男

世田谷美術館パフォーマンス・シリーズ「トランス/エントランス」vol.16

朗読劇『銀河鉄道の夜』

出演:古川日出男・管啓次郎・小島ケイタニーラブ・柴田元幸

日時:2018年9月29日(土)・30日(日) 19:30開場  20:00開演

会場:世田谷美術館エントランス・ホール東京都世田谷区砧公園1-2

定員:各日約90名

料金(予約/当日とも):一般3,000円/大学生1,500円(高校生以下無料、未就学児のご入場はご遠慮下さい)/立ち見2,000円

予約:2018年8月1日(水)10:00 より受付

※9月30日の公演は台風のため中止となりました。
※当日券は、立ち見を若干枚ご用意しております。
※一般チケット等のキャンセルが出た場合のみ、イス席の当日券も販売します。

「トランス/エントランス」は2005年にスタートした、世田谷美術館のエントランス・ホールで展開する実験的なパフォーマンスシリーズ。アール(曲線)を描く吹き抜けの天井や、大理石の大階段などからなる独特な空間と対話し、また美術館という場の意味や歴史にもインスピレーションを求めながら、アーティストたちが冒険心あふれる作品を生み出しています。

第16回目となる、ダンス公演の多かったシリーズとしては異色の「朗読劇」の上演で、私たちひとりひとりの身体に埋め込まれた記憶、その忘却と再生、死者たちとの対話に誘います。